2014年8月30日土曜日

すれ違うラブ・コミュニケーション




  • 彼女 どこへ行く?お月見に行きたいわ。たまに郊外に行くのもいいわね。
  • 彼  疲れるよ、近くでシネコンにでも行こうよ。なにかやってるだろ。
  • 彼女 疲れるって、私といるのが楽しくないの?久しぶりのデートよ。
  • 彼  そんなこというけど、月見に最適な場所って、行くだけでも一苦労じゃないか
  • 彼女 私といるのが苦痛だっていうの?
  • 彼  そんなこと言ってないじゃん、移動するのが大変だと言ってるんだ。
  • 彼女 なによ、面倒くさそうに、もういい。私も暇じゃないのよ、もう帰るわ!


このやりとり、どう思いますか?

彼は彼女のことを心配して、近場で楽しもうと提案したのです。

ところが、彼女は「疲れるよ」「一苦労」というネガティブな言葉に反射して不機嫌になりました。


彼女には何が不足していたのでしょう?

言葉以外の表情や態度から彼の心を読み取ることでした。

彼女は忙しさに潜んでいるイライラやその反動で彼と無邪気な時間を過ごしたい気持ちを持っていましたが、彼にはその気持ちを汲んであげる配慮が不足していました。

ふたりとも気持ちに余裕がなかったのか、表面的な事情と言葉に執着してしまい、「こうあらねば」と決めつけてコミュニケーションしてしまったことがトラブった原因です。

実際にはとっても難しいと思いますが、このように思いが空回りしてしまうことが少なくありません。特に大切な相手であればあるほど、身構えてしまい、気持ちの余裕をなくしてしまうので、紋切り型のコミュニケーションに陥る危険があります。




これをTAのストローク分析してみましょう。


  • CP(厳格な父親の心)
  • NP(保護的な母親の心)
  • A(大人の心)
  • FC(無邪気な子どもの心)
  • AC(従順な子どもの心)



  • どこへ行く?お月見に行きたいわ。たまに郊外に行くのもいいわね。 FC→FC
  • 疲れるよ、近くでシネコンにでも行こうよ。なにかやってるだろ。  A→A
  • 疲れるって、私といるのが楽しくないの?久しぶりのデートよ。         FC→FC
  • そんなこというけど、月見に最適な場所って、行くだけでも一苦労じゃないか CP→AC
  • 私といるのが苦痛だっていうの?  CP→AC
  • そんなこと言ってないじゃん、移動するのが大変だと言ってるんだ。CP→AC
  • なによ、面倒くさそうに、もういい。私も暇じゃないのよ、もう帰るわ! CP→AC


このように最初は彼女が彼の無邪気な心に投げかけています。無邪気な気持ちでふたりの時間を楽しみたいのはありありです。
それに対して彼は彼女を思って分別のある大人の心から彼女の大人に投げ返しています。(言葉だけでは彼女は誤解してしまう危険があります)

それでも彼女は二人の時間を楽しみたいので、彼の無邪気な心に投げかけますが、彼は厳格な父親の心から従順な子どもの心に投げかえします。

そこで彼女は切れて「私といるのが苦痛だっていうの?」と厳格な父親の心から従順な子どもにストロークするので、互いのコミュニケーションは交叉します。

後はお互いに厳格な父親の心から従順な子どもにストロークを続けるので、せっかくのデートが破綻します。

言葉だけ見るとトラブるやりとりですが、もう少し余裕があって、表情、態度に気持ちを強く出し、真意を読み取ることができれば言葉の裏側にある隠れたストロークを発見して、そちらを優先することができれば、楽しい時間を過ごせたはずなのです。

それには彼女に「この人はいつも私のことを大切にしてくれている」という信頼感が必要だったのです。彼には信頼関係を築いておく上に、さらに目配り、気配り、心配りが必要なのです。

これから言えることは、どんなに愛し合っていても、コミュニケーションはすれ違うものだということです。

それを前提に相手の心に寄り添うように聴くということは、言うのは簡単ですが、難易度が高いことです。

「相手を思うことは大切だと分かっている。事実思っているのに、具体的にどうすればいいのか分からない。結局、分からないまま、思いだけで時間が過ぎていき、それが形になってふたりの関係が固まって行く。」

ではどうすればいいのでしょう?続きはこちら☟










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